グラフィックデザイナーが子どもに読んだ絵本

グラフィックデザイナーでカエラー母が子どもに読んだ絵本やカエル本を紹介していきます。

かわいいおっさんとワンコ、セーラーとペッカ

「セーラーとペッカ、町へいく」

ヨックム・ノードストリューム 偕成社

 

セーラーとペッカ 町にいく

 

スウェーデンの現代アーティストが描いた
唯一の絵本シリーズ。
この本で初めてノードストリューム氏を知りましたが

ひと目でファンになりました。

絵がうまいし、かわいいし、
多分ノードストリューム氏の人柄もチャーミングだと思う。
いや、絶対に。


うちの息子もそうですが、
男子あるあるで、興味のあるものとないものが
絵にあまりにハッキリ出てて笑っちゃいました。
車や船や工具などと人の描き方の落差ったら笑

ストーリー的にはヨーロッパ映画のように淡々としてて
起承転結があるわけでもないので、
子どものウケはイマイチでしたが
私には宝物のような本になりました。

残念ながらシリーズ5冊とも絶版。
しかもやはりファンがたくさんいるようで
中古の値段が高い!
是非とも復刻版出して欲しい!


今こそ長さん!

「かえるとカレーライス」

長 新太 福音館書店

 

かえるとカレーライス

 

これまた子供が生まれる前に買った本。
昔から長さんの絵本は好きだったので
これ以外にも何冊も持っているけど
まずはカエル、ということで。

今の日本こそ長さんが必要だと思う。

よく長さんのキャッチコピーとして
ナンセンスという言葉が使われるけど
意味のない、くだらない、つまらない、
とあまりいい意味で使われない言葉だからか
いつもチクッと違和感を感じでしまう。

養老先生が言うところの脳化社会に生きていると
意味のない、わからないものに
脳みそが我慢できないようになるんじゃないでしょうか。
でも、世界はそもそもヒトなんぞの
想像を超えるものはいくらでもあるし、
自然とはそういうもので、
長さんの絵本はその事を思い出させてくれる・・・
と私は思う。
長さんは意味がないんじゃない。
わかりやすい「意味」を超えるものが世界には
あるんだよ、と教えてくれている。

なんでも意味や論理を考えて、
ついつい答えをすぐに欲しがらず
あるがまま受け入れることも必要な時もある、と

自戒のためにも長さんは必要です。

うらやましいカエルの一年

「ゆかいなかえる」

ジュリエット・ケペシュ 福音館書店

 

ゆかいなかえる

 

子どもが生まれる前に、
カエラーとして絵に惹かれて買った本。

卵からオタマジャクシになり、無事大きくなった

4匹のカエルたちの楽しい一年が、
美しく生き生きとした絵で描かれます。

 

サギやカメなどの危機はありますが

大人目線だと、やや楽天主義的すぎなくらいに軽々と避け

日々を謳歌していて、
こんな風に生きられたらいいけどね〜、と

ついナナメの目になってしまうアラフィフの私。

 

カエルにとってのおでかけ日和は・・・

「カエルのおでかけ」

高畠那生 フレーベル館

 

カエルのおでかけ

 

人間にとっては憂鬱な土砂降りの日が、

カエルにとってはおでかけ日和。なるほど!

 

 公園で、カエルがおいしそうに食べる、
でろでろぐちゃぐちゃなハンバーガーに

子どもも私も、思わずうえ〜となり、
この本を思い出すたびそのシーンが

目に浮かぶほどのインパクト。

 

高畠さんの絵は独特で、無国籍な感じと、
パースの歪みやデフォルメが

強い印象をもたらし、なおかつユーモアもあって
好きな作家さんの一人です。

 

 

黒ねこサンゴロウ かっこいいかも。

「黒ねこサンゴロウ 1 旅のはじまり」

竹下文子 文 鈴木まもる 絵 偕成社

 

黒ねこサンゴロウ 1 旅のはじまり

 

絵本ナビで見つけて、猫だし息子が読むかな、と思い

図書館で借りました。

 

すぐ自分で読んでみたところ・・・

なかなかおもしろい。

 

この巻はサンゴロウより、ケンという小学生(何年生なのかわからず)視点なので

サンゴロウはそれほど描かれてなく、
それがよけい次巻も読みたい!と思わせます。

 

出張中のお父さんに会うために
1人で特急マリン号に乗ったケンが、

となりの席に乗ってきたサンゴロウと出会い、

一緒にうみねこ族の宝探しに出かけます。

大冒険の末、やっと見つけた宝箱には、
うみねこ族の船を作る設計図が・・・

ケンはサンゴロウと別れお父さんの元へ帰り、

サンゴロウは・・・?

というところでおしまい。
序章もいいところで、本当の冒険はこれからです。

 

帰ってきた息子に読もうとしたところ、

なんとイラストを見ただけで拒否。

それでも1章だけ読みましたが。

 

そう言えば、自分も小さい頃は挿絵が
モノクロだったり、シンプルだと、

それだけで

 

“まだいいや”

 

と読まなかった記憶が蘇りました。

 

ということで、息子より私が読みたいサンゴロウ。

早速2巻目を図書館で予約しました。

 

小学校中学年〜向きかな〜

ケイゾウさんの心の叫び

「ケイゾウさんは四月がきらいです。」

市川宣子 さく さとうあや え 福音館書店

 

ケイゾウさんは四月がきらいです。

 

「ありんこ方式」と同じ市川宣子さんの本。

息子はありんこよりケイゾウさんの方がお気に入り。

 

幼稚園で飼われているにわとりのケイゾウさん。

新しくウサギのみみこが来たところから始まる、
園での一年が描かれてますが、

園児たちやみみこに振り回される、
口は悪いけど実はやさしいケイゾウさんがステキ。

 

市川さんのお話は動物たちの
活き活きとしたセリフが楽しくて、

もっともっと読みたい!続きが読みたい!と
思わせてくれます。

カエラー母としてははずせない

「ぴょーん」

まつおかたつひで ポプラ社

 

f:id:pebbletoad2850:20180310212723j:plain

ひざに2歳の息子を乗せて、何回も読んだ本。

 

ジャンプする動物に合わせて「ぴょーん」の言い方を変えて読むとウケるのですが

あまりおおげさにやり過ぎると真顔。

 

許容範囲があるのね、とハハも学びました。